細野修一イラストレーション

hhp__img022.jpg絵本「跡」(2000年)
 地底の森ミュージアムに一冊の絵本ができました。2万年前のおそらく一晩だけのキャンプ地だったのでしょう。私達の遠い祖先の一瞬の記憶が、遺跡調査と分析により、旧石器時代の富沢の自然と人類の活動を生き生きとよみがえらせたのです。なんと素晴らしいことでしょう。私は富沢の太古へのロマンと、ここで知り合えた旧石器時代の狩人達の無事を祈り、いつか絵本として絵を描きたいとイメージがふくらんでいました。この物語にドラマはありませんが、2万年も静かに眠っていた大地の小さな記憶がよみがえった、そのことじたいが大きなドラマのような気がしてなりません。大切にしていきたい私達の遺跡だと思います。1ページごと皆さまのイメージと重ね合わせて楽しんでいただければ幸いです。
 画:細野修一  監修:地底の森ミュージアム 
 企画:安倍定朔、編集:斎野裕彦、ブックデザイン:草野一郎、翻訳:川島真理子

冷たく湿った大地に影が動く

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動くものがない

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からだがゆっくり暖まる

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hhp_ぼくはバクダン表紙(1).jpg絵本「ぼくはバクダンー絵ばかり描いていたあの頃」(2011年)
 この絵本は修一が小学生時代に送った闘病生活の思い出を描いたものです。幾度も手術のための入院を繰り返していた修一は、その間好きな絵ばかりを描いていました。これは後年イラストレーターになるきっかけでもありましたが、同時に現在の闘病生活の原因をも内包するものでした。
 修一が最初の脳内出血で倒れたのは2008年12月26日。その治療の中で子供の頃の手術が原因である肝炎が発見されました。この絵本のほとんどは脳内出血が再発する2009年11月27日直前の秋に、利き手ではない左手で描いたものです。意欲的に自らの病の原点を見つめながらどんどん描き上げていき、仕事仲間の山本和夫さんがコンピュータで色を入れてくれました。そして、この絵本が誕生しました。
 病気を繰り返しながらも健気に生きる修一に、勇気づけられる絵本です。友人からは、病気の大人や子供だったらどんなに元気づけられるか分からない、大切にしまっておいて、時々ひっそりと開いてみたくなる絵本…との感想をいただきました。 

著者 細野修一 細野千恵子  定価1000円+税 発行 株式会社ランズ 発売 七つ森書館
               全国有名書店、アマゾンなどでご注文いただけます。
               iPhone&iPadアプリ『ぼくはバクダン』同時公開中
               ダウンロードはApp Storeから
               通常600円を、発売を記念して特別価格350円で提供中。
               http://itunes.apple.com/jp/app/bokuhabakudan/id459065806?mt=8

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