■用語解説■


▼ガレージキット("GK"と略す)
個人で、いわゆる同人誌的に作って販売している模型の事を指してます。
今では上記に加え、普通のプラモデル等は型の制作にお金がかかるため
上で述べた「同人誌的」方法論を商業ベースに載せた中小のメーカーが
少量で生産する模型のことも指しています。
型の制作にあまりお金もかからないのですが、
手工業的なので生産数も少なく、どうしても販売価格が高くなってしまいます。
逆に少量生産には向いているため、
大手のメーカーの大量生産方式では採算の合わないマイナーな物でも商品化される確率が高いです。

大抵が「キャスト」(無発泡ウレタン)といわれる素材でできていて、
プラモデルよりちょっと制作が難しいため、
プラモデルを作ったことが無いのにいきなりGKを作ろうとすると、
かなりの確率でへこたれますので、注意。
・・・といわれていますが、実車やメカならいざ知らず、
アニメのキャラクターフィギュアならパーツ数も少ないので、
多分高校生位なら、初心者でも全く初めて作るという女性でも多分問題なく作れると思います。
ただし初期投資(数万円)と、キット単位での製作費(市販キットなら、キットの定価の半分くらいかな?)が結構かかってしまいますが・・・。

▼フルスクラッチ
市販されているプラモデルやガレージキットを組み立てたりするのではなく、粘土やパテやプラ板等を使って一からすべて作り上げること。
ここに載っているすべてのフィギュアがフルスクラッチです。

▼ワンダーフェスティバル("ワンフェス"または"WF"と略す)
夏冬年に2回開催されている、GKの祭り。解りやすく説明するため、よく「コミケの模型版」といわれます。
一番解りやすい例えですが、実情はかなり異なっており、かつ複雑です。
コミケなどの同人誌イベントと一番の違いは「版権システム」といわれるものです。
WFでは、既存のアニメや漫画等のGKを販売する為には、
そのアニメや漫画の権利を持っている企業・個人等と、版権契約を結ばなくてはいけません。
そのために販売するGKの審査(大体が写真による審査)もありますし、版権料を払わなくてはいけません。
版権元も色々な方針を持っているので、どのようなものでも販売を許可してくれる所もあれば、絶対許可してくれない所もあります。
そのためどうしても販売されるキャラクターに偏りが出て来てしまいます。
会場を見回して、「人気キャラなのに売っていない」という作品があったら、
それは権利元自体が販売を許可してくれていない、と考えて問題ありません(模型を趣味にしている人に人気がないだけという事もありますが・・・)。

ちなみに参加費は、卓幅180cmと、同人イベントより会場を広くとっていることもありますが、結構お高く、1卓\23000です。
版権料は、権利者によって違いますが、
販売価格の0%〜10%くらいで、しかも「売った数」に対して払うのではなく「会場に持ち込む数」に対して払います。
例えば、版権料10%で、売値1個1万円のGKを50個持ち込むと、<\10000×10%×50個=\50000>となり、
さらに消費税がかかるので結局\52500になります。結構馬鹿にできない金額になります。
当然1個も売れなくても払わなくてはいけません。
材料も高く、全体的に価格が高めに設定されてしまうのはある意味仕方のないことなので、
初めて参加された方その価格設定に驚かないで下さいね。
よくコミケや同人誌系イベントに参加している人の中に、
「規制が多すぎて表現の自由が侵害されている」とか「参加費が高い」などと言っている人がいますが、
WFに参加している人の前でそれを言うと、後ろから刺されかねないので、注意しましょう(笑)。

WF以外にも、大きいイベントとして、ワールドホビーフェスティバル(略してWHF)などが、東京を中心に、全国で開かれています。


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